本紹介の企画

11月は,どういうわけか本に関する依頼・人付き合いが多かった。
まず,一つ目は「自分の好きな本を紹介する」という企画が社内で回ってきたこと。
まず,本屋のポップと同様の紹介文をつける。
紹介文は以下のようなものにした。

子供の領分  
ドビュッシーピアノ曲に「子供の領分」という作品があります。
吉行淳之介は,テーマ・題材も大人向けの作品が多いですが,実はそのなかで自分の内面の感覚を研ぎ澄まして,外界をとらえようとする「子供=少年」の感性を持ち続けたことが,じっくり読むとよくわかります。
無駄なもの,足りないものの一切無い,錆びた海のの短編。
ハルキストさながら(笑),ミケランジェリのCDとともに,是非とも味わっていただきたい作品です。
(※本・CDもセットでどうぞ。)    

透明感あふれる文体が好きなので,吉行淳之介の「子供の領分」という作品を紹介することにした。

子供の領分 (集英社文庫)

子供の領分 (集英社文庫)

さて,これだけだと企画が面白くない,ということで,今まで誰もやってない試みとして,音楽とダブルミーニング的に両方を紹介することを考えた。作品も受け入れられやすいし,文章内容と,文体自体の方向性が似ているように感じたからである。
ドビュッシーの「子供の領分」の文体に合う演奏者は誰か,色彩の透明感を重んじるのだったら,やっぱりミケランジェリしかないと思って,CDとともに紹介することにした。
ドビュッシー:前奏曲集第1巻、子供の領分

ドビュッシー:前奏曲集第1巻、子供の領分


紹介のために2Dコードもつけておけばいいだろうと思って,本・CDのWebリンクもデザインして作成した。
さてさて,この組み合わせは非常にベタだと思うのですが,果たして理解していただけるのでしょうか。まだ反応がないので気になるところです。