驟雨

湿度も消し飛ぶじりじりとした青空が続くと、天が俄かにかき曇り、驟雨となる。
その様子をベランダに置いた椅子から、日陰越しにぼんやりと見ていると、なぜか妙に静かな気持ちになる。
ざっと雨粒が音を立てて、湿度の高い風があたる中なのに。
つまらない我執などは消し飛んでいて、混沌とした街の景色の中に、青い水平線がつーっと広がっている。