忌野清志郎を聴きなおしている

朝からのパソコンでの作業中に,今日は一日,清志郎を聴いていた。
シングルマン」から聴きなおしていた。やっぱり耳がいい人なのだ,とわかった。音程が正確だし,リズム感,グルーブ感も申し分ない。
作詞,作曲もさすがで,コードの構成の仕方,日本語イントネーションの正確さといい,歌詞の諧謔性といい,さすがである。
忌野清志郎を最初聴いたのはいつだろう,と思い出してみると,7才のころ,ラジオから聞こえてきた「パパの手の歌」がある。夕方に,スイミングスクールへ行く車の中で聴いた。何となく気になって,頭の中で再生させて*1いた。
高校の時も,CDは無かったが,ちょくちょく勉強部屋のラジオで聴いていた。反骨精神を出していたころ,多分このころから価値観に影響されたのだと思う。高校が出している大学の合格体験記に,堂々と母校の批判*2を書いたのは,多分このころの影響があったから。
大学に入って上京してから,2005年か2006年ごろの早稲田の稲門祭のライブに,オケの練習を休んで行った。やはりすごかった。会場の空気の持って行き方が半端なかった。
癌になった後,武道館の復活祭は行けなかった。このころから,CDなどを買おうと思って,「シングルマン」,「復活祭のライブDVD」,タイマーズのCDなどを買って,ちょくちょく聴いていた。
2009年,就活で鬱屈した気分になる時期に本当によく聞いていた。体調もさほど良くなかったのだが,頭の中で音楽を再生しながら,実験室の帰りに,大回りして夜の白山通りの路地裏をぶらぶら歩いたり,よく行っていた近所の公園の桜の木のところで,1時間ほどぼんやりと月を見たりしていた。
ちょうどその最中,5月2日に亡くなった知らせが報道されて,少なからず衝撃を受けた。
カラオケでは毎回一回は歌っている。
時系列順に並べてみよう。
・「パパの手の歌」最初のメロディラインが印象的,幼心に衝撃だった。

・「JUMP」PV映像と歌詞の内容が上手いよなあと何度見ても感心する。上京したころ。

・「覚醒剤音頭」タイマーズのゼリー名義。タイマーズの辛子の利き方が好きで,よく聴いていた。FM東京とかありますが,今の時局を考えると,「原発賛成音頭」と同じ楽曲にすべきだろう。カラオケにはもちろんありません。タイマーズで検索すると,たくさん出てくる。
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・「Summer time blues」原発事故が起こってから,「Summer time blues」がかなり脚光浴びています。発売当時,東芝EMIから発売禁止になり「すばらしすぎて発売できません」との新聞広告が有名に。賛否はさておき,問題提起曲としては意味深いと思う。

・「帰れない二人」井上陽水「氷の世界」所収。2009年ごろ,鬱屈したころに頭の中に鳴っていた。深夜裏通りを散歩しながら再生していた曲。このテイクが神がかっていて本当に好きです。

・「Oh,Ya! 」先日,こんな映像があったんだ,と驚いた。売れない時代の76年「シングルマン」発売した時代にこれだけの音楽していたのなら評価されるよ。さすがに。グルーブ感が半端ない。

・「トランジスタ・ラジオ」確か就職して初めての行った同期とのカラオケで歌った。夏になると思いだす曲。

基本姿勢として,「問題提起→自分の頭で考えてくれ」という根底の思想があるのだと思う。その点ではスタンスが非常に共通している気がするな。

*1:昔は,映像が記憶できていたので,泳いでいるときに,見た光景をビデオを再生するように頭の中で画像を見ることができていた。だから,昼間に学校で読んだベーブルースの伝記を,頭の中でページをめくって,泳いでいる最中に読んでいたことを覚えている。

*2:多分冊子に掲載されないだろうと覚悟の上に書いた。あれを掲載したあたりに懐の深さを感じて,正直少し見なおしたなぁ。長期的に見れば必要なことだと思うし,今でもあの場であれを書いたことが間違っているとは思っていない。後に数人の先生には「お前が将来どうなってしまうだろうかと思った」と言われた。後輩には,高校の先生に大学案内を頼まれた際に,「あなたが"あれ"を書いた人ですか」と相当言われてしまった。