電顕

最近は走査型電子顕微鏡を見ている。
先週頭にサンプルを中に落とした人がいたとかで、木曜から同じサンプルを見ていてもろくな写真が撮れない。毎回ノートの端にメモしているセッティングの数値も、状況が変わってしまっていて役に立たない。
木曜は18時過ぎから見て、50000倍で像がゆれていた。
金曜は調整に午後から5時間超かけたけれど、非点がどうしても合わないのと、熱ドリフトでもないのに像がゆれてしまって結局一枚も写真を撮ることが出来ず終わってしまった。気分も体も変に疲れきっていてその日は9時過ぎには家に帰ってしまった。
今日は2時位から先輩の助けも借りつつ色々合わせて、4時過ぎ位からマトモな写真が取れ始めた。120000倍で揺れてなかったから、割ときちんと合わせれていたのだろう。結局、11時位まで粘って、必要な写真は撮れた。それでも100枚位撮って使えそうなのはせいぜい3枚位だろうか。写真を見せに行ったら、先生に珍しく褒められた。
電顕は振動を避けるため地下にあるから、一旦篭ってしまうと完全に「精神と時の部屋」状態。そこからたまに現世に出ると、大体知人(オケ人)に出会う。着ている物は、薄汚れた白衣だからさすがに恥ずかしい*1けど、挨拶&talkする。まあ、平日お日様の下で人に出くわすのは滅多に無い事なので、実は密かに楽しみにしていたりするのだが…。

*1:化学系の白衣は洗濯層を痛めるため洗濯厳禁・使い捨てが基本である。「ガリレオ」の福山氏みたいなきれいな白衣を着た研究者なんて見たことない。(それ以前に物理系で白衣、もありえない気がするが…。)